四十九日の旅のお話し

お亡くなりになると、まず6日間ひたすら歩かなくてはいけません。426の距離だそうです。
歩き続けること7日目、最初の審問をする裁判官に出会います。
裁判官は秦広王と言います。書類審査で裁かれます。

さらに歩いていくと三途の川があります。冥土に行く為には、渡らなければならない。
この川には橋が架かっていますが善人しか通ることができません。
鬼が監視しているようで、悪人は自分で川を渡っていかなくてはならないのです。
悪人には二段階あり、比較的罪の軽い人は浅瀬、罪の重い人は濁流を渡らなくてはなりません。
旅の最初の難所です。また一説には「三途の川」の渡し船賃が、六文ともいわれています。
それぞれに ふさわしい流れを渡ることになりますが、
三途とは地獄 ・ 餓鬼 ・ 畜生の三悪道のことです。
この川岸に衣領樹(えりょうじゅ)という木があり、
木の下には「奪衣婆(だつえば)」という老婆がいて、
木の上には「懸衣翁 (けんえおう)」という老爺がのっています。
老婆が着ている衣類を脱がせ、木の上の老爺に渡し、
木の枝に掛けると、その重みで枝が垂れ、
その垂れ方で生前の罪の軽重が分かる仕掛けなのだそうです。

川を渡ると、死後14日目。第二法廷があります。裁判官は初江王です。
主に死者の殺生の行為が裁かれます。
仏教では無益に生き物の生命を奪うことが、最大の罪悪とされているのです。

さらに 21日目 ここでは生前の邪淫(じゃいん:よこしまで、みだらなこと)の罪が裁かれる。
裁判官は宗帝王です。

28日目 秤(はかり)をつかって生前の罪状の重さが決められる。裁判官は五官王です。

35日目 水晶の鏡に生前の罪状が写し出される。裁判官は有名な閻魔大王です。

42日目 「五官王の秤」と「閻魔大王の水晶」で生前の罪状が再審議される。
裁判官は変成王です。ウソをつくと舌を抜かれます。

49日目 ここで最後の審判が下される。裁判官は泰山王です。
秤を使って裁きを行なった五官王と、
鏡を使って裁いた閻魔王の報告にもとづいて、審査が行なわれます。
泰山王は死者に六つの鳥居を指し示します。
そのそれぞれの鳥居の先には、六つの世界が広がっていますが、
どの鳥居がどの世界に通じているかは、まったく解りません。
この六つの鳥居のどれかを死者は自ら選びます。
選んだ先が、その人の「輪廻先」となります。